意表をついたメニュー

毎度おなじみ「そんなことあるんかい」のコーナーです。
今回の「そんなことあるんかい」は
神奈川県伊勢原市のとんかつ・肉料理のお店「麻釉(まゆ)」さん
であります。
ここにはおもしろいメニューがある。
ある日、私は初めて麻釉に来店し、とんかつ定食を食していた。
味は普通においしい。
私の前方に中年男性客が入店してきた。
その彼が頼んだメニューがなんと、


生野菜定食


だったのだ。
生野菜なのに定食とはなにごとか。
私はいきり立った。ひとつのテーブルを隔ててその男性客は
私の目の前で生野菜定食を食べようとしている。
まずマヨネーズを念入りにかけている。
「本当に生野菜だけなのか」
私の興味はかきたてられた。
「どうしても生野菜定食の全貌を見てみたい」という欲求にかられ、
トイレに立つふりをしながらそばを通って中身を観察した。
内容は、生野菜の中身がキャベツ、キュウリ、トマト、レタスに
あと、セロリだかなんだかネギのような白いものが見えた。
これらが山と盛られている。
これにご飯と味噌汁、お新香がついている。
どう考えても尋常じゃない。
生野菜をおかずにご飯をかっ食らっているのだ。
今風に言うと、ある意味、スゲー。
私たち人類は、生野菜はサラダとして食べることを主としてきた。
サラダはあくまでもサイドメニューだった。
だが、ここでは違う。
サイドではない。センターである。メインである。
つまりセンターであり、メインである。
生野菜をおかずにメシが食えますか? 私はムリです。
しかも値段が980円ぐらいする。
何か理由がある気がする。
ご飯をかき込めるような隠し味があるかもしれない。
メタボ男性には興味をそそるメニューかもしれないが、
私はまだとうぶん遠慮しときたい。