恋はデジャ・ブ

恋はデジャ・ブ movie

5月にいろいろと重い映画を観すぎて、
「もうおなか一杯!」状態になってしまったので、
6月はこれが最初の一本になりました。
天気予報官のフィルは2月2日にペンシルバニアを訪れ、
聖燭祭というお祭を取材する。
取材が終わり、一行は帰ろうとするのだが大雪で足止めを食らってしまう。
余分な一日をペンシルバニアで明かしたフィルだったが、
朝起きると、昨日と同じ日常が繰り返される・・・という流れ。
彼は永遠に2月2日を生きることになったわけだ。
最初は動揺し、次に自暴自棄になり、最後は現実を受け入れる。
酒場でフィルが飲んだくれている労働者に
自分の状況をわかってもらおうと説明する。
すると、労働者は酔っ払って言う。
「おれだって、同じさ」
深いですよね。
ブコメの体裁を借りてはいるけれど、本当はヒューマンドラマなのだ。
物語が進むにつれ、恋人に果敢にアタックしていく。
しかし、うまくいかず、悩む。
そこでフィルはこれまでの人生を反省し、変わろうとする。
善人になろうとする。
開き直って、さまざまな特技を身につけていく。
この映画の本質は実はここにあった。
誰もが昨日と変わらないと思っている今日という日を
いかに充実したものにできるかということを語っている。
時間がないといいながら、同じ日を繰り返しているけれど、
実は心ひとつで、今日をいかようにも充実したものにできるのだ。
平凡で、昨日と何も変わらないように見える今日という一日が
本当はかけがえのないものなのだ。
笑えるし、なかなか深いものがある良作でした。