考え方を変えるべき

私の住む地域は、大きくとらえれば多摩ニュータウンの一角にあり、
かつて里山保全活動が盛んな地域で、ボランティアやNPOという
言葉がなかった時代から、住民が自然を守ろうとしてきた地域だ。
自然といっても、人間の手が入った里山ではある。
その里山保全をめぐって住民団体が分裂し、いまに至る。
そこへ600区画以上の住宅造成が始まったことは、すでに書いた。
山がほとんどひとつなくなり、住宅が並び立つ。
多摩ニュータウンも開発の最終段階ということか。
この人口減少の時代に、多摩地区はいまだに宅地造成している。
鉄道会社と不動産会社とハウスメーカーが結託し、
新しい需要を喚起するため、あの手この手で販売戦略を練っている。
ビジネスにルールなんてないから、別にいいよ。
そこに住宅ができて、それを買う人がいるから、
そんなビジネスが成り立つ。
自分ちだって、多昔はそうやって宅地開発される前は、
森の中だったに違いないんだからね。
思うのは、郊外で自然に囲まれて暮らしたいなあと思う人が、
森を切り開いた住宅地に住みたいと思うかどうかってことだ。
そして、鉄道会社は、沿線人口を増やす以外の増収の道を考える
べきであり、住宅メーカーは耐用年数の少ない新規住宅を
じゃんじゃんつくる以外の増収の道を考えるべきなんじゃないか
ということだ。
社会が変わり始めているのに、企業は考えを改めようとは
しないんだよね。
企業の考えを変えさせるのは、他でもない私たち消費者であるはずだ。