結納、決行

「お前百までわしゃ九十九まで」

さて、わけわかんないなりにも進めてきた結納ですが、
両方の両親たちから事前に話を聞いて、
どういう段取りで進めるかというのを打ち合わせして
おいた。そうでないと、まったくことが進みそうに
なかったからだ。
本来、女性宅でやるものらしいが、私たちの場合は
顔合わせを兼ねてだったので、ある会席料理屋さんを
予約することにした。
豆腐料理を売りにしたやつですね。
中庭には日本庭園が広がっているようなところです。
当日は雨がしっかり降っていました。
情緒があってこれはこれでいいなと思いましたね。
私と私の両親とで先に到着し、セッティングします。
のし一式を床の間に飾るのです。
なんかよく知りませんが、おじいさんとおばあさんの
人形がついていて、おじいさんは熊手、おばあさんは
ホウキを持たせるようになっています。
高砂人形ってやつらしいです。
男は熊手でゼニカネを集め、女は災厄を掃き捨てると
いう意味だろうなどと、話していたんですが、本当は
「お前百まで(掃くまで)わしゃ九十九まで(熊で)」
からきているらしいです。
長寿をまっとうするようにということですね。
こういうダジャレみたいなのが多いんですね。
昆布も「喜ぶ」に通ずるみたいなことですね。
で、私の父親がちょっとした口上を述べて、
結納金を差し出したわけです。
あとはもう普通に会食です。
岡山がどういうところだとか、うちの両親が行ったインドが
どうだったなどという話が多かったです。
緊張したかというと、まったくしませんでした。
相手のご両親に挨拶に行ったときもまったくでした。
こういうことでいいのかと思う。
やる気があるのかと自分でも思う。
不思議と心安らかに過ごせた結納なのでした。