脳は見たもの全部を覚えている!

人間って一度見たものは必ず脳が覚えているらしいですね。
映画は、一枚のフィルムの連続によって、パラパラ漫画のように
写されることで画が動いて見える。
脳が見たモノを記憶できなければ、一枚前のフィルムを記憶できず、
ストーリーを理解できないからなのだ。
映画を見てストーリーが理解できるのは、フィルムに何が
描かれていたか覚えているからできる芸当であるわけだ。
すごいですねえ、人間って。見たもの全部記憶できるんですから。
でも、一昨日の晩飯が思い出せないって?
それどころか、昨日何を食べたかも思い出せない、末期症状の私なんか
「どうなってるんだ、おれの脳!」と不安になる。
思い出せないのは、記憶の引き出し方が「なってない」かららしい。
よく語呂合わせで覚える受験テクニックがあるけど、
それと同じように何かきっかけがないと引っ張り出せないというのだ。
人間の脳には、短期記憶と中期記憶、長期記憶がある。
このうち、長期記憶の中に分類される、「エピソード記憶」には
量的、時間的に限界がない。
つまり、いくらでもいつまでも覚えていられる。
鮮烈な昔の思い出がいつまでも色褪せないのは、
エピソード記憶によるものだったわけです。
そうやって考えたら、記憶力を要する勉強の能力の差なんて
本当はあってないようなもので、コツを持っているか
持っていないかだけの違いのような気がしてくる。
勉強はあまりできなかったし、仕事上でも自分の無知を痛感することは
しばしばだが、それが脳のできが悪いせいではないのだと思えれば、
なんか元気が出てくるような気がするのです。