誰かが見ていてくれる

自分のつくった本を読んでくれるっていうのは
本当に嬉しいことですね。
正月にふるさとに帰って、いとこに会ったんです。
年は10ぐらい上で、高校生と中学生の子どもがいる。
彼女は本を読むのが好きということで、いとこであるぼくが
つくった本も読んでくれていたという。
つくった本のタイトルを教えてくれというので、
手元にある余っている本を送ってあげることにした。
「本をくれよ」という人には、「本当に読むんだったらあげる。
読むに人にあげたいから、置いておくだけならあげない」
といつもいう。あげるかどうかは、親しさとは関係ない。
そこはシビアです。本は必要とする人のものです。
積んどく、置いとくだけなら、本がかわいそうですよ。
そうして本を送った次の日には、お礼の手紙が届いた。
うれしかったですね。
自分が知らないだけで、自分がやっていることを
誰かが必ず見てくれているんですよね。
毎日の生活に追われていると、ついついそれを忘れそうになる。