帝京ラグビー、ついに止まる

大学日本一10連覇の夢は潰えた。
2日は箱根駅伝を見たあと、一般参賀に5時間並び、
冷え切った体で秩父宮ラグビー場へ。
準決勝で帝京大ラグビー部は、天理大学と戦った。
結果は7−29と完敗だった。
試合序盤で正SOを脳震盪の疑いで失い、
イレギュラーな戦いを強いられた。
攻撃では相手の強固な防御に阻まれ、なかなか前に進めない。
防御では相手の強いボールキャリアーに前に出られてしまう。
接点のところで相手のプレッシャーがきつかった。
帝京の選手には躍動感がなかった。
だが、丁寧にボールをつないではいた。
激しく戦おうとすると、雑になってしまう。
激しさと丁寧さは、下手をするとトレードオフの関係になる。
今回はこのバランスが天理大学のほうが上だった。
躍動感がある上に、ボールのつなぎのところでも丁寧だった。
ラインアウトもうまくいかなかったし、
スクラムは完全に相手が優勢だった。
試合序盤に正SOを欠かなかったとしても
結果は変わらなかっただろうと思う。
でも、今シーズンは悪くはなかった。
相手が強くなってきただけのこと。
その意味で、この10年の間に、帝京ラグビー
大学ラグビー界のレベルを押し上げてきたことは
誰もが認めるところだろう。
フィジカルを強化するところから、
上級生が雑用を担うといったクラブのカルチャーまで
大学ラグビーだけでなく、大学スポーツ、ひいては
学校スポーツの見本となったといっても過言ではない。
私が所属した帝京大学準硬式野球部のOB会でも
在校生たちに助言している。
ラグビー部の練習を1回見にいったらどう?
練習のときから彼らがどれだけ本気でやっているか、
見たらきっと刺激になると思うよ」
そうなのだ。
取り組む姿勢がそのへんのクラブとは違う。
今日の試合だけでなく、彼らの普通の毎日の闘いを
大学OBとして本当に誇りに思う。
学生、関係者の皆さん、お疲れさまでした。
これまで10年間、楽しませてくれて
ありがとうございました。
これからもずっと応援し続けます!