「TWO TEAM」の反省の末に

流行語大賞に「ONE TEAM」が選ばれた。

ラグビー日本代表がワンチームを志向したのは、

過去の苦い経験があるからではないかと推測する。

2007年と2011年のW杯だ。

このときは、オールブラックスのレジェンド「JK」のとき。

JKといっても女子高生ではありません。

ジョン・カーワン監督です。

彼は強豪国には最初から勝てないと踏んで、

レギュラーをごっそり外した「ツープラトン方式」を

採用したのです。

つまり4試合中格上の2試合にはBチームで戦い、

同格か格下の2チームにはAチームで戦おうとしたのでした。

結果は、どちらの大会でも3敗1分に終わりました。

ワンチームではなく、ツーチームだったのです。

その反省から、チームをひとつにしようと出てきたのが、

「ONE TEAM」だったのではないかと思う。

そこに、「日本出身選手と外国出身選手との融合」とか、

ベンチスタートや、登録外の選手、コーチ陣などスタッフを

含めて、一丸となって戦うというふうに拡大解釈されて

いったのではないかと思う。

日本が4連勝したのは、こうした一体感でチーム力をアップさせたから。

団体競技はこれだからおもしろい。